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自宅サロン経営者さんインタビュー

第1回 リラクゼーションサロン ヒューモニー

第1回である今回は、中央区勝どきにあるボディケアサロン・ヒューモニー(humony)さんにインタビューしました。

インタビュアー:加藤 エステサロン:ヒューモニー(以下児西さん)

加藤 女性専用サロンということですが
児西さん 私一人で営業しているので原則として男性のお客様はお受けしていません。
つくばい
加藤 サロンの概要をお聞かせください
児西さん 専業で、1人でやっています。また、お客様にゆっくり過ごして頂くために完全予約制にしています。

間取りは1Kで、7.5畳ぐらいですね。

児西さん
加藤 設備や雑貨はどうやって揃えましたか?
児西さん ベッドはまず自分に合ったサイズや機能を決め、ネットでいくつかの業者の価格を比較した上で購入しました。私の場合、自分の体に負担がかかりにくいベッドというのが第一条件でした。体が小さく、整体の施術もするので電動で高さが自由に変えられ、幅は整体院で通常使われるベッドより広くオイルトリートメント用よりも狭いものを選びました。私にはこのサイズが使い勝手が良いようです。

仕切りやカーテンなどは店のイメージに合った布を購入してミシンで手作りし、棚や鏡などの家具類は以前自分で使っていたものにヤスリがけし、ダークブラウンの塗料を塗りました。新たに買った照明などの小物類も木の部分はダークブラウンのものを選んだことで店の雰囲気も落ち着いた統一感が作れたように思います。


できるものは手作りしたりリメイクすることで独特の温かみも生まれますし、個性が反映できますからお客さまもセラピストを知る材料の一つにもなりえます。また私自身、店への愛着も湧きますね。お客様にも好評です。もちろん、経費の節約にもなります。

児西さん
加藤 サービス内容と価格設定について聞かせてください。
児西さん アロマトリートメントとボディケア(整体・もみほぐし)の2つをメインとして、他にフェイシャルトリートメント、リフレクソロジー、オプションメニューとしてハーブボールもご用意しています。

自身の経験から心身の健康の大切さを強く感じているので体のケアはヒューモニーの大きな柱としています。


大きなサロンと比べるとシンプルなメニューですが、その代わりにお客様からその日のお体の状態やご要望をうかがって手技を組み立てたりというのが自由にできるので、マニュアル通りではない独自のトリートメントができますよね。


また、お話しすることも心身のリラックスにつながると考えているので、会話が弾むような時は出来るだけゆっくりして頂いています。ですから予約と予約の間はかなり時間をあけるようにしています。そういった点も大きなサロンとは違っていますよね。そこが個人サロンの大きな強みであり、お客さまにとって大きなメリットだと思います。 

価格は気軽に「またヒューモニーに行きたい!」と思って頂けるよう、相場といわれる金額より低く設定してあります。

もちろんきちんと運営していくためにはそれなりの利益もあげないといけないので、その点は開業前にきちんと計算をしたうえで決定しました。

加藤 主な集客ルートおよび、利用している広告は?
児西さん 今のところ、ホームページ(PC&携帯)、クチコミ、ポスティング、行きつけのお店でのパンフレット設置。この4つの方法です。

一番多いのはやはりホームページとクチコミですね。

また気に入っていただけると、ご家族やお友達ををご紹介くださることも多いです。 


ポスティングでは500枚程配布してご来店くださるお客様は数えるほどですが、中には「ずっと前にチラシを見て気になっていたんです」とおっしゃる方もいるのでポスティングは、まずお店の存在を知っていただくことから少しずつ興味を持っていただくことを主な目的として、同じ地域でも定期的に繰り返し配布することがポイントかと思います。 


チラシやパンフレットはパソコンのソフトで自作しています。

印刷業者は大量に発注しなければなりませんし、メニューの変更などがあった場合、古いものが大量に残る可能性もあるので利用していません。自分で配布できる広告の数は限られていますし、費用を考えても手作りで十分かと思います。 


フリーペーパーではサロンも薄利多売しなければなりませんし、一人で運営しているサロンでは多売にも限度があります。また多売によって「お客様にゆっくり過ごしていただく」という私のコンセプトがブレてしまいます。ですから利用は考えていません。

児西さん
加藤 今のホームページでは、SEO 対策などはしていますか?
児西さん インターネットについてあまり詳しくないのでいつも手探り状態なのですが、無料で登録できる検索サイトに10か所ほど登録しています。今は、「アロマ+勝どき」で検索すると上の方に出てくるようになってきています。
加藤 この辺はオフィスが多いですが、お勤めの方はいらっしゃいますか?
児西さん 当店のお客様は近隣にお住まいの方がほとんどです。

せっかく体がほぐれたのにまた電車で移動したり、フェイシャルトリートメントの後またメイクして帰宅するのはとても億劫のようで、当店をご利用になるお客様は皆さん自宅の近くでいいところがないかと探してご来店になります。

加藤 こういう仕事をされる方は、人が好きという印象があります
児西さん はい、人と接することはとても楽しいですね。でも、もともとは大変な人見知りでした。初対面の方に対しては特にうまく言葉が出てこないような有様で(笑)。ですから当時は自分が将来接客する仕事に就くとは思ってもみませんでした。

きっかけは覚えていませんが20代でいろいろな経験をして、いつの間にか人と出会ったり接したりすることが楽しいと感じるようになっていったんだと思います。


この仕事のようにお客様と2人きりで密室のような空間で長時間一緒に過ごすお仕事ってとても特殊だな、と最近改めて思います。中にはプライベートなお話や身の上相談のようなお話をしてくださる方もいらっしゃいます。そうしてお客様が少しでも元気になってお帰りになるととても嬉しく思いますし、私もこの仕事をしていて本当によかったと感じます。

逆にお客様からエネルギーをいただくことも多々あります。自分の存在価値のようなものを仕事から見出すことができるというのはとても素敵な職業だな、とつくづく思います。

加藤 タオルを手洗いしているとのことでしたが
児西さん オイルは洗濯機の水洗いではなかなか落ちずに、そのうちオイルの酸化臭までしてきます。それに何よりも不衛生ですから最初の洗いは熱いお湯で手洗いしています。

ちょっと大変ですが汗をたくさんかきますし、自分の新陳代謝の促進にはとてもいいですね(笑)。 

サロンのモットーとして「清潔第一」なので、お客様の肌が触れるタオルやシーツはもちろん、ホテルのクリーナーとしてアルバイトしていた頃の経験を活かしてトリートメントルームや洗面所の掃除にはかなり気を使っています。


一人ですべてをこなさなければならない分、骨も折れますが、一つ一つに愛着が湧いてきます。

加藤 独立開業のきっかけは?
児西さん 整体の学校に入学する前から独立したいという思いは持っていました。

周りの勧めもあって入学して半年くらいしてから接骨院で働き始めました。そこで感じたのはやはり授業で練習するのと、お金をいただいて施術するのとでは意識レベルが全く違うということでした。当たり前のことですがお客様の症状も要望も多種多様で、特に年配のお客様の中にはハッキリと主張や感想を言ってくださる方も多く、技術と根性はお客様に育てていただいたと言っても過言ではありません。経験をきちんと積むことはとても大切だと実感しました。


その後も整体院やリラクゼーションサロンで経験を積みながら、お店の運営の仕方やオーナーの姿を見ながら自分のサロンのビジョンを少しずつ具体的なものにしていきました。お手本にする部分や反面教師にする部分を自分なりに見極められるようになってきたと感じた頃、「さあ、じゃあ今度は自分で!」と動き出しました。


とはいっても不安に思うこともしばしばありました。そんな時、お客様からの「頑張って」という温かい言葉が背中を押してくれたのも大きな原動力になっていたような気がします。

加藤 場所は結構こだわりましたか?
児西さん 条件としてはサロンでゆっくりと過ごしていただきたいというコンセプトは絶対にはずせなかったのでオフィス街ではなく住宅街であることでした。その他、広さや階数や方角、最寄り駅からの所要時間、家賃等10項目以上箇条書きにしておきました。

でもマンションや住宅の多い地域では店舗としてマンションの一室を貸してくれる物件はなかなか見つからず、物件探しには1年以上費やしました。


物件探しはいい不動産屋さんとの出会いとタイミングだと感じました。

不動産屋さんによっては目的を聞くなり門前払いというところもありましたから、それにめげずに根気強く探し続けることが大切だと思います。 


今のサロンは看板を出すことはできないので看板によって広くアピールすることができませんが、「隠れ家サロンというのがいい」とおっしゃるお客様も多いし、ほとんどのお客様がネットで検索していらっしゃるので、店のコンセプトから考えてもかえって良かったのかもしれません。

児西さん
加藤 開業時の資金調達とその目安は?
児西さん 貯金です。手帳に目標金額を書いておいて、浪費しないようにしながら貯めました。目安としては、通常一人暮らしする位の資金+設備+半年から1年お客様がゼロでも食べていけるぐらいで考えました。

当初、開業に反対していた父の譲歩案として借金はしないことが約束だったので公庫等も利用しませんでした。私は金銭的な負担が変なプレッシャーになったりするのでこれでよかったと思いますが、開業した知り合いの中には「少しは借金があったほうがモチベーションが上がる」というタフな人もいたので、人それぞれですね。

加藤 開業時、予想通りだったこと、逆にそうでなかったことはありますか?
児西さん 集客の点では看板が出せなかったり不景気ということもあり、かなり難しいとシビアに考えていましたし、以前の勤め先とは離れた地域での開業だったので以前のお客様に来ていただくという過度な期待もしていませんでした。ですからそういった意味では予想通りといえると思います。そこで大きな落胆をしないためにも十分な貯蓄をしてきましたし。ですがそれだけシビアな想定のもとにSEO対策やポスティングなどの宣伝活動をしていたので予想外に予約が続くと喜びも倍増でした。
加藤 お店を大きくすることは考えていませんか?
児西さん 今のところは考えていません。

本来の開業の目的ができるだけ時間を気にせずにお客様に心からのトリートメントをさせていただくということでしたから、その点では個人で活動することがベストだと思っています。大きくしてしまうとスタッフの生活に責任を負わなければならないということでやはり経営面がメインになってしまいます。私はあくまでも一セラピストとして活動したいので。

児西さん
加藤 これから開業する方へのアドバイスをお願いします
児西さん 個人サロンを開業するということは同僚もおらずサロンにこもるような状況になるので、メンタル面で強くいようという心構えはしていました。極端にいえば、「万が一店がうまくいかなくなったら他の仕事に方向転換したっていいんだし。」という七転八起的な気持ちで、変に気負わないことが私にとってはちょうどいいのだと思います。ネガティブな感情に押し潰されないためにも事前に自己分析しておくことは大切なのではないでしょうか。

あまりにも売上に縛られてしまうとお客様へ心からのおもてなしを忘れてしまうという状況をこれまで多く見てきたので、そのバランスをうまくとるように心がけています。セラピストの心の安定がお客様への好印象へとつながるのだと思います。 

もう一つ大切なことはホスピタリティーの追及でしょうか。

清掃からトリートメント、接客まで、開業計画時からコンセプトをしっかりと打ち立て、一つ一つの理想を実現すべく努力や勉強を続けること。


例えば私の場合、ホテルでのアルバイト経験が非常に役立っています。「タオルの手洗い」のご質問でもお話ししましたが、床に髪の毛ひとつ落ちていないように、鏡に少しの曇りもないように、衛生面では非常に気を遣っています。


お客様からお褒めの言葉を頂くこともあります。ということは、それだけお客様は細かなところまでチェックされているということですよね。ですから手を抜くことは許されません。これから開業される方にはご自身のあらゆる経験を十二分に活かして、そして今後も学び続けるという謙虚さを持ってサロンづくりをすることをお勧めしたいですし、私もその姿勢を持ち続けたいと思っています。 


後は横のつながりを大切にすること。

経営者としては初心者ですからわからないことも多くあります。ですから、経営の先輩からそのノウハウを教えてもらうことはとても大切です。コミュニティーサイトなどにもセラピストのコミュニティーがありますから、そこからつながりを作るのもよい方法かと思います。 

また個人でやっていると、指摘してくれる上司や同僚もいませんから、お客様の小さな表情の変化や反応にも敏感になり、常にアンテナをはっておくことは重要かと思います。指摘してくださるお客様がいらっしゃればそういったアドバイスを謙虚に受け止め、次に活かす心構えを常に保っておくことを私も忘れないようにしたいと思っています。

加藤 個人サロンのメリット・デメリットについて
児西さん メリットはやはり自分のアイデアをすぐにサロンで活かせることですね。個人サロンではお客様へのサービスにおいて必然性が感じられることにおいてはすぐに導入したり変更したりということが可能です。雇用されていた時には不本意でもやらなければならないことというのは少なからずあるものですが、個人サロンでは自分が不本意、不必要だと思うことは排除できます。ですから、サービスの追及というのは個人サロンのほうがやりやすいと私は感じています。

見方を変えればサービスを追求すると、時には経費の面や身体的な負担が生じてくることもありますからそれがデメリットといえるのかもしれません。でも、実際は「100%お客様に気持ち良く過ごしていただくために、充実したトリートメントをさせていただくために」と考えた上で実行していることですからそういった負担もたいして感じません。 


責任がすべて自分一人にかかってくることや経理等の事務処理やあらゆる雑事をすべて一人でこなさなければならないという点は時に面倒に感じることもありますが、でもすべては自分自身の勉強ですし、その時はデメリットと感じることも後々自分を成長させるメリットになるのだと思っています。 

個人サロンでは企業とは違って短期間で大きな利益をあげることはありませんが、それでもコツコツと誠実に仕事をしていてお客様から「気持ちよかった!」と笑顔を頂いたり、気に入っていただけたことでご家族やお友達を紹介してくださったりすると本当に嬉しく思いますし、それが私のやりがい、生きがいになっています。そうしてお客様がリピートしてくだされば利益もおのずとついてくるものなのだと感じます。


なによりも身の丈に合った形で、お客さまに愛されるサロンを運営していこうと思っています。


確かに100年に一度といわれる大不況の中で経営していくのは楽なことではないと思いますが、この仕事が心から好きだと感じられればデメリットといってもたいしたものではないのではないでしょうか。

児西さん
インタビューは以上でした。
突然の依頼にも関わらず、丁寧に応対していただいた児西さん、ありがとうございました。
加藤・坂東の2人とも施術も受けさせていただいたのですが、個室でとてもリラックスできるサロンで、よかったです。
また機会を見つけてお伺いさせていただきたいと思います。

リラクゼーションサロン ヒューモニー お店情報

  • 都営大江戸線勝どき駅より徒歩2分(晴海通り沿い)
  • お問い合わせ:050-1365-6029(11:00~20:00(受付終了))
  • ホームページ:http://home2.netpalace.jp/humony

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